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内海 隆行*
Computational Fluid Dynamics Journal, 8(1), p.135 - 141, 1999/04
流体方程式などの双曲型偏微分方程式に対する汎用数値解析技法として矢部等によりCIP(Cubic Interpolated Propagation)法が提案され、われわれはそのラグランジュ表現の微分代数的CIP(Differential Algebraic CIP)法を開発してきた。超強光電場でのプラズマの励起過程や緩和過程に伴う非線形現象が支配的な非局所熱平衡状態での光量子-物質相互作用に置いて速度分布関数の運動を記述するBoltzmann方程式も双曲型偏微分方程式である。このため、CIP法やDA-CIP法は微視的現象を記述するBoltzmann方程式などを解く手法として直接的に適用できると考えられる。本発表では、DA-CIP法により、Bhatnagar-Gross-Krook衝突項及び近似的なクーロン衝突モデルであるFokker-Planck衝突項を含むプラズマ・シミュレーションにおいて高精度数値解が得られることを示す。また、超強光電場における相対論的プラズマ・シミュレーションにおいて電子が相対論的速度に加速される様子を位相空間の電子分布関数で可視化して示す。
長谷川 信; 宮本 泰明; 萩原 正義; 島崎 善広
PNC TN8410 92-287, 70 Pages, 1992/10
ラマンレーザー装置を低温化することにより,高効率で発振することは良く知られていることである。本研究では,ラマンレーザー装置を液体窒素温度に冷却した条件とブライン温度(-50度C)に冷却した条件の2ケースについて,実験による確認及び解析検討を実施した。その結果,液体窒素温度条件では,ビームの揺らぎ現象が起こり,不安定なラマン変換を発生させるとともに,マルチパスも設計条件とおりに設定できなかった。以上の現象をシミュレーション解析で推定した結果,(1)マルチパスミラー上部,下部及びマルチパスミラー開孔部付近で発生する流動の乱れが,ビームの揺らぎ原因であること(2)マルチパスミラーの温度差による不規則な変形による曲率変化とマルチパスミラー開孔部に集中する応力による歪みが原因であることが分かった。この液体窒素冷却でのそれぞれの問題点を,ブライン(-50度C)冷却温度まで高めることで解決した。また,改善された条件でラマン変換試験を実施した結果,ラマンエネルギーだけについてみれば,ブレークダウンの発生し易い液体窒素条件よりも,ブライン冷却の方が有利であった。